睡眠中
◆いびきをかく
◆寝汗をかく
◆呼吸が止まり、むせる
◆お手洗いに何度も起きてしまう
◆朝までに何度も目が覚めてしまう
◆いびきが止まり、再び始まる際には大きな呼吸をする
寝起きに
◆熟眠感がない
◆寝起きに口が乾燥している
◆目覚めがスッキリしない
◆朝起きた時に頭が痛い
◆朝起きた時に体が重だるい
日中活動中
◆強い眠気を感じる
◆疲労感が抜けない
◆仕事に集中できない、能率が下がる
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に気道が閉塞して断続的な無呼吸・低呼吸が起こり、酸素の摂取量が低下することによって、様々な日常生活に障害を引き起こす疾患です。
睡眠1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数を「無呼吸低呼吸指数(AHI)」と呼び、AHI5-15が軽度、15-30で中等度、30以上で重症と診断されます。
睡眠中、呼吸が止まることによって取り込める酸素の量が減少すると、脳が慢性的な酸欠状態に陥ります。
すると自律神経が休まらず、疲労回復ができなくなってしまいます。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞などの循環器病や糖尿病を合併するリスクが高まるほか、最悪の場合は突然死に至る恐れもあります。
また、睡眠の分断が日中の眠気、集中力の低下を起こし、交通事故を起こす頻度が健常人の2.5倍といわれており、重症になればなるほど事故率が高くなると報告されています。放置しておくのはとても危険な病気です。
簡易型PSG検査法とは
簡易型PSG(睡眠ポリソノグラフィー)検査とは、就寝時に指先・呼吸のセンサーを装着し、1晩の睡眠中の呼吸・心拍や酸素の濃度を測定する検査です。
途中覚醒や熟睡度、睡眠時無呼吸の有無はもちろん、いびきの程度、いびきによる呼吸への影響度などが明らかになります。
入院の必要はなく、ご自宅で検査ができます。
検査は原則保険適応です。検査料は3割負担の自己負担額は2,700円程度です。
睡眠時無呼吸症候群は、治療可能な病気です。
治療にはCPAPという医療機器を用います。CPAP装置からホース、マスクを介して空気を気道に送り、常に圧力をかけて気道が塞がらないようにします。
CPAP治療により、睡眠中の無呼吸やいびきが減少し、睡眠効率を上げることで慢性的な疲労感を劇的に改善します。
睡眠時無呼吸症候群の方は国内で約1,000万人以上と推計されております。一方で睡眠中の無呼吸・低呼吸に自覚がない潜在的な患者様が数多く存在すると考えられます。 いびきの自覚がある、いびきの指摘を受けた経験のある方は、一度簡易型PSG検査をお受けすることをお勧めします。
脳神経・頭痛外来を初診の方は予約制になります