眼のまわりの筋肉が勝手にピクピクして眼があけにくくなる病気です。女性に多く、過剰なストレスが原因になることもあります。
はじめのうちは光がまぶしかったり眼がショボショボしたりしますが、進行すると眼をあけられなくなることもあります。
こんな症状があれば眼瞼けいれんの可能性があります。
① 光がまぶしい
② まばたきの回数が多くなった
③ 眼が乾いてショボショボする
④ まぶたの下側がピクピクして眼が閉じてしまう
顔面けいれんとは、顔の半分が自分の意思とは関係なくけいれんする疾患で、眼の周囲から始まり(眼瞼けいれん)、徐々に頬から口元へと広がっていきます。
最初のうちは、まぶたがピクピクする程度ですが、次第に顔全体がけいれんするようになります。最初は緊張した時や疲労した時だけですが、徐々にけいれんの時間が長くなっていきます。やがて一日中、時には就寝中も起こるようになったりします。
高血圧や脂質異常などの動脈硬化促進因子を持っている人に多くみられることがわかってきました。原因の多くは顔面神経に脳血管が接触することで生じます。
薬物治療でけいれんの頻度を減少させることが可能です。
症状が進行したケースではボトックス治療や外科的治療を検討していきます。
はじめは眼がショボショボしたり、眼が何となく乾くといった症状に気がつき、口の片側から、よだれが垂れたり、汁物がたれてきたりして変だなと思います。その後数日のうちに、顔の表情が非対称になってきます。
顔面神経によって支配されている顔面筋が運動麻痺を起こした状態です。顔面神経は顔面神経管と呼ばれる狭いトンネルを通って脳から外に出ますが、何らかの原因で顔面神経が腫れることによって管の中で圧迫され、これによって麻痺が生じると考えられています。
原因疾患が明らかな症候性顔面神経麻痺と、原因がはっきりしない特発性顔面神経麻痺(ベル麻痺)とに分けられます。
近年、このベル麻痺の原因は、ヘルペスウイルス感染症であることが判明しております。
症状が出る数日から数週間前に風邪をひいて、体調を崩していたり、仕事や家事が忙しく、ストレスもかかって疲労が蓄積することによって自身の免疫力が低下し、顔面神経でヘルペスウイルスが再活性化し、炎症を起こすことにより発症します。
症状
突然始まる片側の顔面麻痺が主な症状です。その結果、額にしわを寄せられない、眼を閉じられない、口角が垂れ下がる、口角からよだれが垂れる、などの症状が生じます。
麻痺側の聴覚が過敏になり、音が大きく響くように感じられたり、味覚障害を伴うこともあります。眼が閉じにくいため、涙で潤すことができず、角膜(黒目の部分)が乾燥しやすくなります。
診断方法:
顔の表情に現れますので、診断は比較的容易ですが、脳卒中や腫瘍が原因で生じるケースもあるため、原因特定にはMRIによる画像診断を要します。
治療法
副腎皮質ステロイド療法や抗ウイルス薬、血流改善薬、ビタミン剤などの投薬治療を行います。
目が閉じられないと、角膜が傷ついてしまい、視力低下の原因になるため、点眼薬を処方することがあります。
リハビリテーション療法も重要で、麻痺した筋肉のマッサージや、顔面の筋肉を働かせる練習などが効果的です。
早期の治療開始で改善することが多い病気ですが、高齢、糖尿病の既往、顔面筋の麻痺が高度である場合には治りにくいことも報告されています。
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